ハイテクメカ?!ロボットの特集です。

ロボット

ロボットとは人の代わりとなって労働や作業を肩代わりしてくれる機械を指す言葉です。その語源は、チェコ語の労働を意味する「robota」に由来しています。ロボットの名付け親はチェコスロバキアの作家カレル・チャペックとその兄のヨゼフ・チャペックであると言われています。また、インターネット上で特定の目的に従って自動運転されるプログラムもロボットと呼ばれ、検索エンジンなどで使用されています。


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「人間の友達」ロボット

漫画の神様・手塚治虫先生は名作「鉄腕アトム」で「ロボットは人間の友達」と表現しました。ロボットを人間の側に立つものとして表現したのは偉大なSF作家、アイザック・アシモフが最初です。アシモフは、それまで描かれ続けてきた「いつか人間に報復するロボット」の姿の根底に息づくものを「フランケンシュタイン・コンプレックス」と命名し、「フランケンシュタイン・コンプレックス」へのアンチテーゼとして、「ロボット工学三原則」を提案したのです。俗に「ロボット三原則」と呼ばれるこの提案は、現在でも大きな意義を持っています。


ロボット工学三原則

第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。
第二条 ロボットは人間の与えた命令を守らなければならない。ただし、命令の内容が第一条に反する場合はその限りではない。
第三条 ロボットは第一条および第二条に反しない限りは、己の身を守らなければならない。


フィクション上のロボット

アシモフ以降、人間の味方として様々なメディアでロボットは描かれてきました。先述の「鉄腕アトム」やアシモフ作品などが代表的です。そういったフィクションに登場するロボットをピックアップしてみましょう。


鉄人28号(原作:横山光輝)

誰が言ったか「あるときは正義の味方、あるときは悪魔の手先」、善いも悪いもリモコン次第の巨大ロボットです。旧大日本帝国陸軍が開発したロボットとして登場し、少年探偵・金田正太郎は父の残した28号とともに悪の野望と戦うのです。初期構想では、悪のロボットである28号を溶鉱炉に落として完全に消滅させるつもりだったのですが、28号が予想外の人気を得てしまったので悪のロボットを「28号以前に作られた27号」と言うことにしてしまったのでした。「鉄人はリモコンを手にしたものに従う」という大前提の存在は、正太郎少年と悪の組織によるリモコン争奪戦を生み出し「鉄人28号」という活劇を大いに盛り上げました。


ロボット刑事K(原作:石ノ森章太郎)

特撮ヒーロー「ロボット刑事」の主人公を務めたロボットです。高度な人工知能を持ち、人間的な感傷を見せたり、時には詩を作ったりさえするロボットとして描かれました。生みの親であるマザーこと霧島サオリの命令に従い、警視庁へと送られたKはサオリの弟・霧島ジョージが指揮する「バドー」の犯罪ロボットたちと死闘を繰り広げていくのです。少年の心を持っていたアトムと比べても、高い情緒と自我を持っていたKは自分の兄弟とも言えるバドーのロボットとの戦いに心を痛めながら、高品格氏が演じるベテラン刑事・芝大造と共にバドーと戦い続けました。また、石ノ森先生は「人造人間キカイダー」のように、人間に作られたロボットを主題にした作品を多く残されています。


マジンガーZ(原作:永井豪)

日本を代表するスーパーロボットです。鉄人28号と同じく「乗る者の心によって神にも悪魔にもなれる」強力な力を持っています。しかし、鉄人と大きく違っているのは「操縦者がロボットに直接乗り込む」という点です。つまり、「操縦者とロボットの同一化」という新しい表現を持ち込んだのです。続く「グレートマジンガー」「UFOロボ グレンダイザー」もヒットし、「グレンダイザー」はフランスで「ゴルドラック」と改称されて放映され最高視聴率100%を記録するほどの人気を博しました。


モビルスーツ(「機動戦士ガンダム」 原作:富野由悠季・矢立肇)

日本初のリアルロボットがモビルスーツです。マジンガーZ以降の『一騎当千の巨大ロボット』を「スーパーロボット」、ガンダムに代表される『量産を前提としたリアルな兵器としてのロボット』を「リアルロボット」と呼ぶようになったのは、「スーパーロボット大戦」からであるといわれています。モビルスーツは、ロバート・A・ハインラインの代表作「宇宙の戦士」に登場するパワードスーツに着想を得たといわれています。それまでは、敵も味方もいわゆるワンオフ機に搭乗するというのがロボットアニメのパターンだったのをいい意味で破壊したのがモビルスーツだったのです。


レオパルドン(「スパイダーマン」 原作:スタン・リー、製作:東映)

人気アメリカン・コミック「スパイダーマン」を擁するマーベル社から版権使用許可を得た東映が放映した、東映版「スパイダーマン」に登場する巨大ロボットです。スパイダー星人の生き残り・ガリアからスパイダーエキスを注入された新人レーサー山城拓也は、父の仇でありスパイダー星を滅ぼしたモンスター教授率いる鉄十字団のマシーンベムと戦う際に用いるのがこのレオパルドンです。ガリアから託された宇宙戦艦マーベラーが変形して完成するレオパルドンは『特撮史上最強のロボット』とまで呼ばれるほどの強さをほこり好評を博しました。後に、「バトルフィーバーJ」以降のスーパー戦隊シリーズに巨大ロボットを登場させ、30年以上のロングランシリーズへと発展させた原動力ともなったのでした。


レプリカント(映画「ブレードランナー」、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」 原作:フィリップ・K・ディック)

レプリカントは、宇宙開発などの過酷な環境下での労働を目的に作り出された人造人間です。しかしその優れた人工知能ゆえに、かつて人類に対する反乱を起こしたことがあって、地球ではレプリカントの存在そのものが違法とされている、という設定です。レプリカントは見た目だけでは判断できないほど人間にそっくりに作られているため、レプリカントを見抜く技術を与えられた「ブレードランナー」によって処理される、とされています。この作品は、フランケンシュタイン・コンプレックスを巧みに活かし、3体のレプリカントを追うブレードランナー・デッカード自身も「実はレプリカントではないのか?」という疑念を観客に感じさせるなどの優れた脚本と演出、シド・ミードによる近未来像などが高い評価を受けている名作でもあります。


メイドロボ(HMX-12マルチ「To Heart」、安藤まほろ「まほろまてぃっく」など)

いわゆる「萌え」カルチャーが生み出した、女性型ロボットです。その原点は「コブラ」のアーマロイド・レディに見ることが出来ます。人工皮膚や人工毛髪で人間とまったく変わらない外見を獲得し、時としてロボット三原則を凌駕してしまうことさえある人間的な情緒を有し、主人である人間との恋愛の対象にもなりえるという存在として非常に高い人気を得ています。「人間のために尽くす」というロボットの製造理由を「メイド」という職業に置き換えることで、健気な存在として取り扱われているのが特徴です。しかし、メイドロボの最たる業績は、その外見によって「フランケンシュタイン・コンプレックス」を完全に払拭してしまったことなのではないでしょうか。


現実でのロボット

ロボットはフィクションによって育てられ、現実へとフィードバックされる形で発達を続けています。「アトムを自分の手で作りたい」と言うエンジニアの強い熱意を受けて、日々進歩を続けています。ここではそういった現実のロボットを紹介していきます。


学天則

学天則は1928年の大礼記念京都博覧会に西村真琴博士によって発表された、東洋初のロボットです。様々な人種の特徴を合成したというその表情は空気圧によって様々に変化し、モーターなどの機械的内部構造によって右手のペンで文字を書くことも出来たといいます。学天則という名前には「天の則に学べ」という、西村博士の深い哲学が込められています。しかし、京都博覧会後は様々な博覧会に出品された後ドイツで消息を絶ってしまい現物はいまだ行方不明です。また、荒俣宏先生の「帝都物語」では妖怪を倒すために用いられ、映画「帝都物語」では博士村氏の実子であった三代目黄門様こと西村晃氏が西村真琴博士役を演じ話題となりました。学天則は、日本におけるロボットの先駆けとしてロボット工学史にその名を残しています。


ASIMO(本田技研工業)

アシモは1996年に、自動車メーカーとして知られるホンダは以前から取り組んでいた二足歩行可能な人型ロボット「ASIMO」を発表し、大きな反響を呼びました。二足歩行ロボットは、以前から研究されていましたが歩行の際の重心コントロールの難しさから研究が難航していたのですが、ASIMOは中腰の姿勢ながらも完全な二足歩行を行ったことで国内外から注目されたのです。また、ホンダのCMなどにも多数出演し、日本の人型ロボットの看板となっています。


AIBO(ソニー)

AIBOはソニーが開発・発売した犬型ロボットです。人間の言葉を理解し、内蔵センサーで周囲の状況を把握すると言った動物に近づけるための機能によって生み出される仕草などが、「AIBO」という新しいペット像を生み出し大変なヒット商品となりました。AIBOはロボットの家庭への導入が出来ることを証明したロボットであると言っても過言ではないでしょう。


先行者(中国・国防科学技術大学)

先行者は、2000年11月に中国の国防科学技術大学が発表した「中国最先端のロボット」です。中国メディアは「先行者によって中国のロボット技術はホンダやソニーと比肩した」と絶賛、秒間2歩の歩行速度と前後左右への自由な歩行能力と、発話能力を持つという「先行者」が世界のロボットの頂点に立つ日も近いと報道しました。しかし、報道された高機能とは裏腹な外見が伝わったことによって先行者はネットコミュニティでの話題を独占してしまいました。


T-52援竜(テムザック)

援竜は株式会社テムザックによって開発された世界最大級のレスキューロボットです。援竜発表以前のレスキューロボットは、人の入り込めない小さな隙間から瓦礫に埋もれた要救助者を発見するといった小型のものがほとんどでした。しかし援竜は、全長約3.5m、全幅約2.4m、重量は約5tという建設用重機に近い大きさで、遠隔操作と乗用操作に対応したまったく新しいコンセプトを持ったレスキューロボットです。援竜は、油圧式駆動のパワーアームによって瓦礫を持ち上げることも、事故で動けなくなった車を持ち上げることも可能なのです。今後の発展が期待されるロボットの一つです。


ランドウォーカー(榊原機械)

ランドウォーカーは榊原機械が開発した、ゲーム用擬似二足歩行ロボットです。テレビなどでも取り上げられることが多いのでご存知の方も多いのではないでしょうか?ランドウォーカーには空気圧でクッションボールを射出する機能を備えていて、将来的にはロボットアニメのようにランドウォーカー同士の対戦ができるようになっているのです。また、二足歩行ではなくすり足で設置した両足の裏の車輪で移動しているため、段差を乗り越えることなどは不可能なのですが、完全二足歩行よりもランドウォーカーによる対戦の実現が強く願われています。


FT(エフティ)(ロボ・ガレージ)

「ガンウォーカー(京商)」や、援竜のデザインを手掛けた「ロボ・ガレージ」代表の高橋智隆氏が発表した女性型二足歩行ロボットです。エフティは、「Female Type」の略称で『女性型』という意味を持っています。高橋氏の開発したロボットには京都大学在学中に考案した「電磁吸着歩行方式」のロボットによって蓄えられた二足歩行のノウハウが詰め込まれていることと、モノコック構造と呼ばれる外装自体に強度を持たせて外骨格として利用する手法が使われているのが特徴です。このエフティにも、高橋氏の積み上げたロボット技術がふんだんに盛り込まれており、女性的なボディラインをモチーフとしたシルエットと、12軸に及ぶ脚部可動軸によってモデルのような立ち方や歩行を実現しています。高橋氏は、世界で最も注目されるロボットクリエイターとして活躍しています。


ロボットコンテスト

日本のロボット技術の発展に、大きく参与してきたのがロボットコンテストです。日本における有名なロボットコンテストをピックアップしてみました。


アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト

NHKと高等専門学校協会連合会が主催するロボットコンテスト、通称ロボコンです。毎年、NHKで放映されていることもあって、「技術系の甲子園」として認知度が年々高まっています。ロボコンでは毎年違ったルールに基づく競技を行うため、常に斬新なアイデアを盛り込んだロボットが登場することや、ロボットの製作過程に密着したドキュメンタリーが放映されるため、未来のロボット技術者を育てる役割を果たしています。また2003年には長澤まさみ主演によって映画化されるなど、日本におけるロボットコンテストの代表格として知られています。


ロボカップ

ロボカップは「2050年に人型ロボットでサッカーワールドカップの優勝国に勝つ」ことを目標として1995年から発足した世界的なロボットコンテストです。日本でも年に一度国内大会が開催され、世界大会への切符を競いあいます。現在はロボカップサッカー・ロボカップレスキュー・ロボカップジュニアの三部門が行われ、ロボット技術の発展と促進、次代の技術者育成を主眼において活動を続けています。


ROBO-ONE

ROBO-ONEは二足歩行ロボットによる格闘技大会です。リング上でロボット同士をぶつかり合わせて、リング外へ押し出すか10カウントで1ダウンとして扱う3ダウン制のルールで開催されています。ルールがわかりやすいことなどからテレビなどでも取り上げられることが多く、「マジンガア」のように原作者から許可を得てしまったロボットなども参戦しています。学校や企業だけでなく、家族単位での出場も可能であることや、二足歩行ロボットのキットが市販されていることなどで一般層にも浸透してきているロボットコンテストです。


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